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2020年度 東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」受賞者コラム

鄭 嫣婷[国際文化研究科 准教授]
2007年東北大学大学院国際文化研究科博士後期課程修了 博士(国際文化)専門は言語脳科学。日本学術振興会DC、PD、RPD、東北大学加齢医学研究所研究員、ペンシルベニア州立大学客員研究員を経て、2017年から現職。東北大学加齢医学研究所人間脳科学研究分野兼務。


紫千代萩賞を受賞してのご感想をお願いします。

この度は、名誉ある賞に選出していただき、大変光栄に思っております。韓国の大学では日本語教育を専攻しました。東北大学に進学し、脳科学、言語学、心理学、教育学等の異分野を融合する学祭的研究を行うことができる素晴らしい教育機会と研究環境に恵まれました。このことが受賞につながったと考えております。他分野を理解しようとする柔軟な考え方、協力し合うという研究姿勢、研究の楽しさを教えてくださった先生方、共同研究者、研究室の院生、様々な形で支えてくださった全ての方々に感謝申し上げます。この賞の名に恥じぬように、5年後、10年後を描きながら、研究と教育にこれからも精進して参ります。

先生のモットーは?

「尊敬すべき幸福な人は、逆境にいても、つまらぬことはくよくよせず、心配しても始まらないことは心配せず、自分の力のないことは天に任せて、自分の心がけをよくし、根本から再生の努力をする人である。」(武者小路実篤)

今後の抱負をお聞かせください。

今後ますます外国語の重要性は高まると思います。しかし、全ての人が等しく習得できる母語とは異なり、外国語習得に成功する人としない人がいます。なぜある人は成功し、なぜある人は成功しないのでしょうか。今後も言語習得の脳内メカニズムを解明する科学的な研究を続けていきます。また、研究成果に基づいて、個別最適化された外国語の教授法や学習法を開発する応用的な研究も行いたいと思っています。そのためには、学内だけにとどまらず、国内外の研究者と協働し、文理融合型・学際的研究を推進していく所存です。

最後に後輩達に向けたアドバイスやメッセージをお願いします。

「これをやりたい!」と決めたら、選んだ道を迷わず真っすぐ進んでみてください。真っすぐ進んでいるつもりでも、様々な選択肢の中で、時には回り道をし、遅れているように見えるかもしれません。それでも、「この道を歩いて来てよかった!」と思える日が必ず来ると信じています。私は独立した研究者になるまで長い時間かかりました。しかし、これまで出会った恩師、友人、家族等の様々な人々に支えられ、今日まで歩んで来られたような気がしています。もし将来が不安で踏み出せないのであれば、選んだ道を信じて一歩進んでみてください。きっと、その道で出会う人に助けられ、乗り越えていけると思います。これからは、私も誰かを助けられる人になれるように、前を向いて歩いていきたいと思います。


[研究内容紹介]私の研究室では、言語習得に注意、記憶、自己認識、感覚運動処理、社会認知等がどのように関わっているのかを、fMRIなどの脳機能計測を駆使しながら、解明しようとしています。例えば、オンラインと対面では外国語の学習に違いはあるのか、母語と外国語が類似していればいるほど外国語の習得が早くなるのか、どのようにすれば効率よく外国語を学習できるのか、等を研究しています。
[研究キーワード]言語習得、脳内認知メカニズム、脳イメージング

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