総長からのメッセージ

DEIビジョン

総長からのメッセージ

東北大学DEI(多様性、公正性、包摂性)推進に向けて

 東北大学は、2022年4月5日にDEI(多様性、公正性、包摂性)推進宣言が発出しました。多様性、公正性、包摂性を理念として全ての構成員がダイバーシティを尊重し、かつ、全ての構成員のダイバーシティが尊重される大学にする。そのために、意識啓発や環境・制度整備を促進することを国内外に宣言したのであります。

 2024年4月1日に新総長として就任しました冨永悌二総長にも、DEI推進への意気込みを下記のように表明していただきました。冨永総長からのメッセージを皆様にお届けします。

「誰もが輝ける「国際卓越研究大学」へ」

冨永 悌二 総長(東北大学)

本学のダイバーシティを尊重する風土は、「門戸開放」という東北帝国大学の建学の理念に基づき、実践されてきたものであります。

1913年、東北帝国大学において日本初の女子大生の入学を許可したこと、また、魯迅をはじめ多くの留学生を受け入れるなど、多様な学生へ学びの場を提供してきました。性別や出身校、国籍等にとらわれず、幅広く優秀な人材を受け入れる本学の「門戸開放」の理念は、今日の「ダイバーシティ」であり、これまで多様な学生が学業を成し遂げる環境を提供したことは、「インクルージョン」の実践でもあったのではないでしょうか。

本学の「門戸開放」の歴史が日本の男女共同参画の大きな転換点になったことについては、2023年に実施した女子大生誕生110周年記念式典にお成りになった佳子内親王殿下のお言葉にも表明されておりました。

このような「門戸開放」の理念を継承し、本学は2022年、「東北大学ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)推進宣言」を発出しました。昨年7月には、男女共同参画推進センターをダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン推進センターに改称するなど、「誰もが輝ける大学」を目指すDEIの推進に本学は継続して取り組んでいます。

DEIの推進はたいへん重要な課題であり、日本を先導する世界最高水準の研究大学を支援する目的で、日本政府がスタートした全く新しいプログラムである「国際卓越研究大学」に関する体制強化においても、必ずや取り組まなければならない改革の一つであると考えています。世界の有力大学と肩を並べつつ、独創的かつ卓越した研究成果を挙げ、新たなイノベーションを創出していくためには、多様な人材がその能力を最大限に発揮できる環境が重要です。そのような環境を整備するためにも、構成員一人ひとりが「多様性、公正性、包摂性」への意識をより高めていくことが求められます。

そして、私は今後のDEI推進の具体的な方針として以下のことを進めてまいります。まず、日本で初めて女子大生を受け入れた大学として、本学におけるジェンダーギャップの解消を最優先課題の一つとし、女性研究者割合の増加に向けて、新規採用研究者の3人に1人は女性とする1/3目標を継続していき、加えて、組織内のさまざまなジェンダーギャップを是正してまいります。また、これまでDEI推進センターが中心となって行ってきた各種支援事業等を拡充させ、すべての構成員のワークライフバランスを高めるために、男性の働き方や意識改革にも努めます。

世界が大きな変革期を迎える中、本学が誇る多様な知を総結集し、現在のみならず未来の人類の幸福と新たな価値の創造へ向けて挑戦し続け、多様性、公正性、包摂性に基づき、日本だけでなく世界を主導できる大学を今後も目指していきます。

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