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2020年度 東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」受賞者コラム

熊田 佳菜子 [薬学研究科 助教]
東京都立八王子東高等学校 卒業、東北大学薬学部分子薬科学専攻 卒業、東北大学大学院薬学研究科分子薬科学専攻博士前期課程 修了、製薬企業研究員、東北大学 博士(薬科学)2017年 取得、2014年-現在 薬学研究科
東北大学サイエンス・エンジェルOG(2010~2011年度修士課程在籍時)


紫千代萩賞を受賞してのご感想をお願いします。

この度は、第4回東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」という素晴らしい賞をいただき、大変光栄に思っております。私が専門としている有機化学の分野は特に女性が少ない分野でありますので、今後もこの賞に恥じない研究を行い、研究者を目指す女子学生のロールモデルとなれればと考えております。最後に、今回の賞は自身の力だけではなく、研究室のメンバー・家族の支えがあったからこそ実現できたものであります。ここに深く感謝いたします。

先生のモットーは?

「つまずいたっていいじゃないか だってにんげんだもの」:相田みつをさんの言葉です。研究は思うとおりに進まないことも多いですが、この言葉を胸に失敗に負けず日々精進しています。

今後の抱負をお聞かせください。

多くの人に実際に使ってもらえる有機合成反応を開発することです。2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木先生や根岸先生が開発されたカップリング反応は、現在多くの医薬品や機能性材料の合成に利用されています。私もこのように実際の“ものづくり”で利用される実用性の高い反応を開発していきたいと考えています。
また私生活では、昨年末に出産したばかりでなかなか余裕がないのが現状ですので、周りのサポートも受けながら徐々に研究と育児を両立させていければと思っております。

最後に後輩達に向けたアドバイスやメッセージをお願いします。

何事も始めるに遅いということはないと思います。私は企業での研究を経験した後、基礎研究がしたいと思って大学教員になりました。ずっとアカデミックの道にいたらもっと成果が出ていたのかなと思うときもありますが、その遅れを取り戻すために一生懸命研究に邁進した結果、今回の賞を受けることができました。また、企業での研究は決して無駄ではなく、他の研究者とは違った観点で研究を進めることができていると考えております。自分がやりたいと思う道を突き進むのみ!


[研究内容紹介]我々の生活を支える衣服、医薬品、液晶等の機能性材料といった様々な“もの”(有機化合物)の多くは、石油(炭化水素)から作られています。合成の際に、炭化水素は反応性が低いため、一度反応性の高い化合物(ハロゲン化合物等)へと変換してから、目的の化合物を得る必要があります。私はオキシラジカルや系内発生塩基を使って、この炭素-水素結合を直接目的の結合に変換することによって、ステップエコノミー(短工程)・アトムエコノミー(原子効率)に優れた様々な有機合成反応を開発しています。
[研究キーワード]有機化学、炭素-水素結合官能基化

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