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平成29年度 東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」受賞者コラム


常松 友美 [学際科学フロンティア研究所 助教]
鳥取県立米子東高等学校 卒業、筑波大学第二学群生物学類 卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科フロンティア医科学専攻修士課程 修了、総合研究大学院大学生命科学研究科生理科学専攻博士課程修了 博士(理学)、2017年-現在 東北大学学際科学フロンティア研究所新領域創成研究部、2018年-現在 国立研究開発法人科学技術振興機構さきがけ研究員兼任


紫千代萩賞を受賞してのご感想をお願いします。

この度、第1回東北大学優秀女性研究者賞「紫千代萩賞」を受賞するという、過分な評価をして頂き、大変光栄に存じます。東北大学に採用されて、およそ1年での受賞となり、正直、まだまだ東北大学に貢献できていない身で受賞しても良いものかと戸惑いました。しかし、この賞を励みに、ここ東北大学で新たな睡眠研究を推し進め、睡眠の生理的意義に迫っていきたいと、改めて気持ちを引き締めております。10年後、20年後の「リケジョ」のロールモデルとなれるかどうかは定かではありませんが、今後も研究に真摯に向き合っていこうと思いを新たにしました。

先生のモットーは?

仕事:勝って兜の緒を締めよ
プライベート:少なくとも好きなアーティスト(モーニング娘。)の年間30公演参戦

今後の抱負をお聞かせください。

これまで、脳内の神経細胞のみに焦点を当てて、睡眠研究を行ってきていましたが、脳内は実は神経だけで無く、グリア細胞と血管で構成されています。近年、所属研究室などの研究から、グリア細胞が積極的に神経細胞の活動を制御しうることが明らかになっています。そこで、近年は、睡眠覚醒中のグリア細胞や血管の役割に着目し、新たな視点で、かつ多角的に睡眠を理解すべく、研究を展開しています。また、我々は、レム睡眠中に夢を見ますが、夢を見るメカニズムや、何故夢を見る必要があるのか、全く分かっておりません。今後は、夢見の研究も行い、快適な睡眠、楽しい夢見ライフを送れるよう、社会への貢献を目指しています。

最後に後輩達に向けたアドバイスやメッセージをお願いします。

私もまだまだ一人前ではないので、アドバイスなど言えた立場ではないのですが、私に研究哲学の全てを教えて下さった名古屋大学山中章弘先生の言葉で、すごく印象に残り、実行してきたことがあります。それは、「毎日少しずつ努力すること。そうすれば、何年か経ったときに有意に成長していることになる。」というものです。納得しました。今もこの言葉を胸に、研究を続けています。後は、モチベーションを持って、目標を明確にし、楽しく、かつクレイジーだと言われるくらい実験をしていると、自ずといろいろついてくると思います。
(右写真:研究室引っ越し作業中の筆者)


[研究内容紹介]
我々は人生のおよそ3分の1もの時間を眠って過ごします。睡眠は、生きていく上で必要不可欠な本能行動ですが、未だに、何故眠るのか?何故、夢を見るのか?という根本的な問いに正確に答えることは難しく、脳科学最大のミステリーのひとつです。私は、その謎を解くべく、マウスを用いて睡眠覚醒制御機構の解明を目指し、研究を進めています。研究手法としては、様々な遺伝子改変マウスを作成し、睡眠覚醒ステージ変化に伴う神経活動を記録したり、神経活動を光で制御する方法を用いたりして、脳内のどの神経が睡眠覚醒スイッチの役割を担うか明らかにしています。
[研究キーワード]
睡眠、遺伝子改変マウス、電気生理学、光遺伝学

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