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【報告】レジリエンス・セミナー「困難に立ち向かう力、キャリアを描く力―映画を観て、監督と対話する―」(全2回)(2023/5/22・29 開催)

【日  時】 2023年5月22日(月)映画観賞会 第1回/13:00-14:30(定員30名)・第2回/16:30-18:00(定員200名)
       2023年5月29日(月)監督を招いたトーク・対話セッション 16:20-18:20
【開催形式】 対面開催
【参加対象】 本学教職員、学生限定
【参 加 費】 無料
【主  催】 東北大学経済学研究科非営利組織論研究室
【共  催】 東北大学キャリア支援センター・学問論AA「先輩の声」プロジェクト
       東北大学経済学研究科(SDGsラボ・男女共同参画WG)・東北大学GS会
【参加者数】 合計281名

2023年5月22日・29日に、レジリエンス・セミナー「困難に立ち向かう力、キャリアを描く力~映画を観て、監督
と対話する~」を、東北大学川内キャンパスにて開催しました。本セミナーは二部構成で、第一回「映画観賞会」
(2回上映)には253名、第二回「監督トーク・対話会」には28名、合計281名の方が参加しました。
「映画観賞会」では、ドキュメンタリー映画「母の道、娘の選択(原題:Mothers’ Way, Daughters’ C
hoice)」を上映しました。「監督トーク・対話会」では、ニューヨーク在住の本映画監督でジャーナリストの我謝京
子氏をゲストにお招きし、対話形式でご講演いただきました。映画制作への思い、9.11をはじめ、さまざまな困難
に向き合い乗り越えてきたご経験、キャリア形成、仕事と家族との向き合い方やジェンダーに関する日米比較につ
いて、映画を観た参加者からの質問も交えながらお話いただきました。

監督トーク・対話会 参加者の声(一部抜粋)

  • 困難=ギフトの捉え方が特に印象に残った。我謝さんもおっしゃっていたレジリエンスの身につけ方のひとつである対話から過去の捉え方が変化したそうだが、困難に直面したときの対処法や発想が素敵だなと感じた。
  • 自分をアピールしていかなければいけないアメリカ社会においても、内向的な自分を捨てる必要はなく、カメレオンのように自分を演じ分けていけば良いということ。内向的な自分が救われたように感じた。
  • 映画を見たときは我謝さんの固定観念にとらわれず仕事と子育てを両立させて働く女性という側面を強く感じたが、今回のトークイベントでは母親としての側面を強く感じた。選択の過程でも、その結果の振り返りでも、ほぼ必ず娘さんへの影響を口にしており、多くの困難に直面しても、自分らしく生きること、娘を優先に考えることなどぶれない軸を持つことで乗り越えてきたんだと伝わった。
  • 我謝さんの世代は母が専業主婦であることがほとんどで、自然と母に自分の姿を重ね合わせるとおっしゃっていたが、私も母が専業主婦であるためか共感できる部分が多かった。日本では今でも子どもは母親が育てるという考え方が一般的で、それに圧迫感を感じることがあったためアメリカの「子どもは社会で育てるもの」という考え方は日本でも積極的に取り入れるべきだと考えた。
  • 11の際に周りの人間からの支えがあって異国の地で惨事に巻き込まれても生きてこられたとお話しされていた。個人の努力や忍耐も大事だが、助けを求めたり、素直に助けてもらうのも勇気であり、そうした勇気も必要だと考える。それはこうしたものが危機や困難に立ち向かうときだけでなく、日本における子育てにも当てはまるように思う。
  • 今回は我謝さんの映画をもとに議論の軸が日米の違いの部分に遷移していったが、見るタイミングや一緒に見る人によって見え方が大きく変わる映画だと思う。幼少期の体験が子どもに与える影響(被災もそうだが、大人との積極的な会話の機会の提供など)やインタビューでの想いの引き出し方のコツなど様々なトピックでディスカッションできる。機会があればトピックを変えてまたお話を伺いたい。
  • 日米間におけるレジリエンスに関する同異について、我謝さんの体験的知識から話を聞けたのが大変貴重で参考になった。組織体系そのものが個人のあり方に強く影響を及ぼしていると感じ、個人と組織レベルについて分離して述べることは難しいが、日本では米国と比較して、困難に対してひとまず我慢する傾向が強いことを知った。被災からの復興という同じ文脈を日米で経験した我謝氏の話には核心に迫るものを感じた。
  • このセミナーを通して困難に対する考え方が変わり、乗り越える方法のヒントを得ることができた。今まで壁や課題にぶつかったときには自分が我慢して耐えていればいずれ解決できると考えて実際にそう行ってきていた。しかし精神的にはつらく、できるだけ困難には出会わない方法を考えるようにしていた。しかし今回のセミナーで我謝さんが困難はギフトであり、自分の頭で解決しようともがいていくと新しい発見を得るなどその経験がいずれポジティブに生かされると聞いて、困難に対する考えがガラッと変わった。困難はつら
  • いものではなくてポジティブなものでいずれ自分に活かされるものと考えると積極的に困難に立ち向かおうと思えるようになった。またもがいて自分の頭で考えるという経験が必要とも気づき避けるばかりではなく積極的に困難に立ち向かおうとも思った。

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