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【ご案内】東北大学DEI推進センターに佐々木成江教授と鶴田想人助手が着任しました。


新年度、東北大学DEI推進センターに佐々木成江教授と鶴田想人助手が着任しました。

佐々木教授は、生命科学およびジェンダード・イノベーションを専門としています。生命科学の研究活動の一方で複数の大学で学内保育園や学童保育所の設置、女性教員の増加に向けた施策など、女性研究者の活躍支援に幅広く取り組んできました。また、DEI推進に関して国への提言活動も活発に行っており、近年では日本におけるジェンダード・イノベーションの促進にも力を注いでいます。

鶴田助手は科学史・科学論が専門で、「作られた無知」の観点から歴史を捉え直す無知学や、科学技術の生み出す不平等を是正するジェンダード・イノベーションなどの研究を行ってきました。教育歴としては、いくつかの大学で科学史・科学哲学・科学技術社会論(STS)などの講義を担当したほか、アウトリーチとして一般向けの講義やイベントなども精力的に行ってきました。

以下、佐々木教授と鶴田助手の着任挨拶です。

佐々木成江教授

本年度より教授として着任いたしました佐々木成江と申します。
私は、魯迅の『藤野先生』に登場する藤野巌九郎先生の出身地である福井県生まれで、着任後すぐに、魯迅が学んだ階段教室も見学させていただきました。東北大学は、創立当初より「門戸開放」の理念を掲げ、魯迅をはじめとする留学生をいち早く受け入れ、さらには、日本で初めての女子大学3名の入学を許可するなど、まさにダーバーシティを尊重してきた歴史と伝統を持つ大学です。そのような本学において、DEI推進に携われますことを、心より光栄に感じております。
これまでに、私はさまざまな大学において生命科学の研究に取り組むとともに、女性研究者の活躍支援やジェンダード・イノベーションをはじめとするDEI推進にも積極的に携わってまいりました。研究者の多様性を確保することは、問題の発見と解決に多様なアプローチをもたらし、研究の創造性と高める原動力となります。さらに、特に科学技術分野においては、これまで見過ごされがちであった性差分析や交差性分析を研究や開発のデザインに取り入れる「ジェンダード・イノベーション」の推進は、研究の質を高めるだけではなく、新たな社会価値の創造や社会変革にも大きく貢献します。
このように、大学におけるDEI推進は、研究力の向上や科学技術の発展に資する実効性の高い戦略の一つです。「人をつなげ、広げる」という自身の強みを生かし、多くの人々と協力しながら、本学が国際卓越研究大学で掲げた「MOVE AND SHAKE.」の精神にのっとり、迅速かつ果敢に変革を実現していきたいと思っています。
また、仙台市との連携も通じて、DEI推進に関する新たな制度や産業を創出することで、すべての人々が能力を最大限発揮できる包摂的な地域環境の整備を進めるとともに、優れた人材を惹きつける魅力ある都市づくりにも貢献していきたいと考えております。
今後、さまざまな形で皆様とご一緒できますことをとても楽しみにしております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

  • 佐々木成江教授の研究者情報は、こちらから。

鶴田想人助手

本年度より助手として着任しました鶴田想人と申します。
専門は科学史・科学論で、これまでジェンダード・イノベーションや無知学といった視点から、“誰一人取り残さない”科学技術と社会のあり方について考えてきました。また、そうした理念をアカデミアだけのものにしないために、研究と教育に加えてアウトリーチにも力を入れてきました。
この度、DEI推進センターにてこれまでの経歴を活かしつつ、学内外での多様性・公平性・包摂性のさらなる実現をお手伝いする機会をいただき、心より嬉しく存じます。本場アメリカでは反DEIの動きもあるなか、本センターから東北大を日本の、そして世界のDEI推進の拠点にできるよう、努めてまいりたいと思います。

  • 鶴田想人助手の研究者情報は、こちらから。

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